すごいジャズには理由がある ― 音楽学者とジャズ・ピアニストの対話

すごいジャズには理由(ワケ)がある──音楽学者とジャズ・ピアニストの対話

「すごいジャズには理由がある ― 音楽学者とジャズ・ピアニストの対話」(岡田暁生、フィリップ・ストレンジ)を読んだ。クラシックに関する研究や著書で有名な音楽学者の岡田氏がジャズ・ピアニストのストレンジ氏にインタビューをするというスタイル。

章ごとにジャズのプレイヤーを取り上げており、彼らが「どのようにすごかったのか」をフィリップ氏が語り、岡田氏の質問に答えて対話してゆくという内容。取り上げられたプレーヤーは

  • Art Tatum
  • Charlie Parker
  • Miles Davis
  • Ornette Coleman
  • John Coltrane
  • Bill Evans

という順であり、ジャズの歴史の流れに沿った話が展開される。

一冊丸ごと、とても面白いのだが、個人的にはフリー・ジャズに関する考察(Ornette Coleman、John Coltrane)やCharlie Parkerの章などが特に興味深かった。「Charlie Parkerのどういう点がすごいのか?」については、師匠のPaul Hofmann氏のレッスンでも議論したことがあったのだが、ストレンジ氏はまた少し異なった視点での回答を示している。

また、この本で説明された内容について、文字だけで伝わりにくいものについては、Youtubeでストレンジ氏による実演が公開されている。動画はやや冗長な印象もあるが、本の解説と併せて見ると、なかなか楽しめる。

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