アウトはホンマにアウトなのか

矢堀孝一氏の著書が好きな私。音楽へのアプローチ、特にロジカルな面、語り口など全てツボにハマる。人それぞれ好みはあるかもしれないが、私のような週末ジャズギター小僧にとっては、矢堀本って最高のお供なんじゃないかな。初めて手にした矢堀本は(本じゃないけど)DVD「ジャズ・ギターの常套句」。その後も色々と矢堀本を入手しては読んでインスパイアされてきた。

そんなわけで、新刊「アウト・フレーズの革新書」も迷わず入手。やはり矢堀本パワー全開の興味深い内容。

2016年にDVD「アウトフレーズの極意」がリリースされており、本書はその続編という位置づけでもある模様。本書では、ジョンスコをはじめとするアウトのレジェンド達とそのスタイルの紹介と分析、アウトに関する理論の解説、スタンダード曲でのアウトフレーズの実例、アウト感のあるコードワークといった内容が網羅されており、アウトフレーズに関しては最高に実践的な解説書となっている。

さて、この「アウト」なのだが、実は私には「アウト」に聴こえない。むしろ、インサイドに聴こえる。個人的には少なくともオルタードなんかは頻繁に使うし、ジャズのCDなんか聴いていたらぶっ飛んだフレーズとかいくらでもあるし、こういったフレーズをインサイドでなくアウトサイドだと捉える感覚がない。なので、本書で詳しく解説されているフレーズなんかも、アウトというより、「発展的なインプロヴィゼーションのための考え方」なのだと考えて読んでいる。まぁ、インサイドもアウトサイドも関係ないということかな。

実際、矢堀氏も前作DVDや本書で、これらをアウトサイドと捉えるかインサイドと捉えるかは人それぞれであり、両方のプレイヤーが存在していると明確に説明している。インサイドの重要性にも言及している。

ただし、明確に言えるのは、本書で紹介されているようなフレーズは、私は自然体では思い浮かばない(頭の中で鳴らない)ということ。コンディミのフレーズを何となく口ずさむとか、無いし。そういう意味でも、本書で紹介されている分析や解説は、自分にとって新しい世界を開くためのきっかけになりそう。まさに本書の副題である「ギタリストのアドリブを別次元に進化させる!」ための本なのだ。一朝一夕で習得できそうにない内容だから、余計にワクワクする。他の矢堀本同様、これから繰り返し取り組むことになるのは必至。やはり矢堀本、最高だ。

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