「東京ジャズメモリー」が何とも言えない昭和の香りを放って楽しかったので、同じシュート・アロー著「昭和・東京・ジャズ喫茶」も読んだ。期待通り、「昭和の」「東京の」「ジャズ喫茶」という素晴らしい文化の香り漂う、幸せな気分になる一冊。
もちろんタイトル通りジャズ喫茶とそれにまつわる話が綴られている。この本で紹介されているジャズ喫茶は、そのほとんどが今も元気に営業している。すごいことだ。どの店も、オーナーのジャズへの愛が尋常ではない。こだわりあり、執念あり、で皆さん最高だ。
表紙の絵はボロンテール。この、ピンク色を背景としたボロンテールのたたずまいが魅力的なのだが、これは原宿で営業されていた時代の姿。現在は赤坂で営業されている。まぁそんな感じで移転を経て現在も営業中っていう店もあったりするのだが、そういう経緯がジャズ喫茶の力強さをより一層物語っているように感じる。
とか言っている私だが、実はあまりジャズ喫茶に足を運ぶことがない。ジャズ喫茶という空間が格別であることは理解しているのだが、何となく自宅でCDを聴くことで音楽鑑賞を済ませてしまう。あかん!もっとジャズ喫茶に行こう!