野村恵美子&高橋賢一ライヴ@中安酒店

野村恵美子(vo)&高橋賢一(pf)ライヴ。2019年2月19日(火)、滋賀県大津市の中安酒店にて。

この中安酒店、琵琶湖のすぐ近くの酒屋さんで、夜は居酒屋になる素敵な店なのだが、実はお邪魔するのはこれが初めて。マスターがとても優しくていい人。店内は、マスターの人柄を映し出すがごとく、清潔感があって綺麗に「整っている」印象。女性が一人で入ったりもする店らしくて、とてもいいのだ。この店のシステムを説明すると、まずカウンター席について、自席の前の小さなトレイに1,000円を入れる。そして、酒やつまみを注文すると、マスターがそこから料金を引いて、おつりをトレイに戻してくれる、という仕組み。酒のサイズは3種類から選べる。マスターに「オススメありますか」ってお願いすると、滋賀県の地酒を色々と出してきてくれるのだが、これがもう、めっちゃ美味しいの!

さて、肝心のライヴ。ジャズのスタンダードやラテン、英語や日本語、様々なジャンルを彩りよく歌われる。野村さんも高橋さんも、無駄な音や余計な音を一切出さず、研ぎ澄まされた空間を創出するミュージシャンで、この中安商店にピッタリなのだ。野村さんは声域も声質も心地よく、朗々と響いてのびる歌声。スウィングはスウィングするし、ラテンはラテンするし、歌謡は歌謡するしで、聴衆を飽きさせない。MCも長すぎず短すぎず、全てちょうど良いツボを刺激されてしまう。高橋さんのピアノは、いつも共演者の音に耳を傾け、ものすごく鋭いところに自分の最高の音をフィットさせる。それでいて、やはり独自の世界観を繰り広げてしまうところ、惚れ惚れしてしまう。

実は私も予めお許しをいただきギターを持参し、ソロ1曲、高橋さんとデュオ1曲、野村さん高橋さんとトリオ2曲をシットインで演奏させていただいた。高橋さんのピアノとは互いに出方を探ってしまう瞬間があったりしたが、すぐに双方で空気を読んで、遠慮なく音を出して楽しめた。野村さんとは最近、よくセプテットでご一緒することがあるから、息も合いやすかった。素敵なライヴに乱入、失礼しました。

高橋さんとは酔っぱらってHank Jonesって最高やね、みたいな話で大いに盛り上がった。あまりに楽しくて心地よい音と空間。日本酒は5種類飲んで気持ち良くなりながら帰宅した。

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