「身体」について考え続ける

先日、ぶらっと図書館に行って、本をどっさり借りてきた。久しぶりに甲野善紀先生の本を読んでみようと思って、3冊借りた。その中で、まずは「『筋肉』よりも『骨』を使え!」を読み始めているが、やっぱり面白い。

学生時代に合気道をやっていて、通っていた道場が筋トレとかランニングとかを一切否定する教えのところだったこともあり、「腕力で解決しない」っていうのが人間としての基本的な発想だと思っていた。周囲もそういう発想の人が多くて、「甲野先生という人が東京にいはるんやって」とよく耳にしていた。そんな時、深夜に本屋をブラブラしていて(今って、深夜営業やっている本屋ってあるんやろか?)見つけて読んだのが甲野先生と養老孟司の対談「古武術の発見」(旧版)。もう、これは目からウロコが落ちまくった。「素振りを毎日何回やれば上達する」とか、そういう発想ではダメなのだ(理屈があれば別)。

甲野先生の考えにはものすごく共感し、当時出版されていた本はほとんど読んだかな。あまり本屋には置いてなかったので、大学生協の書店に注文して取り寄せてもらったりして。

甲野先生の関西での稽古会にも参加して直接お話を聞いたりして、もうホンマに影響を受けた。松聲館の会員にもなったし、直接指導を受けたので、さっきから甲野氏ではなく甲野先生と書いている次第。当時はマスメディアに出てこられることもなく、稽古会もこじんまりとしていた。精神科医の名越康文氏も参加されていて、皆で同じ大広間で寝たりして、いやほんと貴重な体験であった。

甲野先生の術理は、この「古武術の発見」の頃から大きく変化したようだが、私のいろんな物事に対する発想は、今もこの本で述べられた基本的な発想がベースになっている。そういえば、稽古会で初めてお会いした頃の甲野先生と、今の私がほぼ同じ年齢。甲野先生がその後もずっと進化を続けておられるということは、私も今から発展できる可能性があるということではないか!

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