英検1級メモ

ふと思い立って英検1級を受験したら、合格したので、メモ。あくまで私見。

やったこと=時間配分のシミュレーション
受けたら合格するかも?という感じで受けたので、英検対策の「勉強」は、特になし(そもそも、英検向けの勉強って、存在するんやろか)。試験対策としてやったことは過去問の入手と時間配分のシミュレーション。英語も日本語も読むのが遅いタイプの人間で、自然体で問題を解いていたら絶対に間に合わないので、各セクションにどれくらい時間をかけるかをあらかじめ決めておいた。英検1級の対策をするならば、例えばめちゃくちゃ難しい語彙問題に準備しておくとかあるのかもしれないが、自分にとってはハイレベルすぎて、そんなもんやる気ない。当然ながら、語彙問題で合格水準の得点をするつもりはさらさらなくて、他の問題でその分を補てんした。語彙以外のセクションや二次試験は、普通に英語の力が問われるだけなので、まぁ試験対策っていうのは無くて、フツーに英語を勉強すればええっちゅーことやろなー。

中高の学校英語がベース
試験準備は以上だが、そもそもの自分の英語はというと、中高で習った学校英語がベース。会社から派遣されて米国大学院に2年間留学したが、米国生活をする前に既に現在の英語力に近いレベルだったと思う。やっぱり学校英語は素晴らしい。いやホンマ。

厳選?おすすめ教材
明らかに役立った本とか。
DUO3.0。これ、20年ほど前、DUO2.0だったかの時代に購入して勉強したもの。語彙の勉強を中心にしつつ、短文での表現なんかも習得できてしまう本。こういうコンセプトの本は他にもあるが、このDUOのコンパクトなまとまり具合は、他に類を見ない。確か、これを少しやりかけてから米国出張に行ったら、この本に書かれている単語が現地での会話でよく出てきて、助かった記憶がある。今でも、この本で学んだことは自分の英会話のベースになっている。

Merriam-Webster’s Vocabulary Builder。語彙を強化するためには語源の知識が圧倒的に有効なので、そのための一冊。米国出張時に見つけて、買った。

そういえば、高校生の時に買った「シケタン」(「試験に出る英単語」)も、語源が説明してあったな。最近は特に語源の本をやたらと見かけるし、どれか一冊を持っておいたらよいかもしれんが、実は私、この本をちゃんと読んだわけではなくて、難しい単語に出会った時にこの本でちらっと語源を調べたりした程度。インターネットで単語をサーチすればある程度は語源がわかったりするから、ひょっとしたらそれで十分なのかも。

月刊誌English Journal。リスニング用のCDで著名人のインタビューをはじめとする幅広い分野の英語を聴けて、かなりのトレーニングになる。私は会社の教育制度でアルクの「ヒアリングマラソン」を受講したが、その時の教材がこのEnglish Journalだった。リスニングにコンプレックスがある私にとって、アナウンサーではない人のネイティブスピードの英語っていうのはなかなかハードで、色々と勉強になった。

ちなみに、初めて入手したEnglish Journalは、インタビューが何とMax Roachだった。当時はジャズなんて知らんかったので、「誰?」と思いながら聴いていたけど。

試験当日の模様
試験本番の様子も、忘れそうだから記録しとこ。まず、一次試験。予想通り語彙の問題は難しかったが、知識と類推とをフル稼働させて、あらかじめ決めておいた時間で回答を完了。それ以上考えても全く無駄だから、次の設問へ。あとのリーディングは、これまた読むのが遅い自分にとっては予想以上に時間が足りず、数問はじっくり長文を読むことができずに回答。結局、ちゃんと長文を読んで回答した設問は全て正解、そうでない設問はイマイチという感じだった。

リスニングは、過去問はほとんど聴き取れてほぼ正解できていたので、大丈夫だろうと思っていたら、意外に難しかった。所々、ロストしてしまった。

ライティングは、元々得意だと思っていたし、あらかじめ過去問の解答例を見て、要求される質と量を把握していたので、時間内に解答用紙ちょうど一杯に書いた。語数とかは、数えてないので、わからん。

次に、二次試験(スピーチと質疑応答)。まぁスピーチって得意っていうか好きではあるので、試験の数日前に、ライティング同様、過去問の解答例を見て雰囲気を把握したのだが、本番はわりと苦戦してしまった。試験官はネイティブ男性と日本人女性。アイスブレイクの会話で「日曜はいつも何してんの?」「ジャズバーに行って、ギター弾いてます!」「特に好きなミュージシャンは?」「Jim HallとかWes Montgomeryとか」って会話をしたらいきなり「では、これより試験します」って。ミュージシャンの名前きいたんやったら、何かリアクションないんかい!Jim Hallいいよね、とか、いやギタリストならCharlie Christian聴かへんのか、とか、ないんかい!

と思う暇もなく、トピックが5つ書かれた紙を渡された。その5つを全て見てから1つを選んだのでは間に合わん、とその場で気付いたので(シミュレーションくらい、やっとけよ)、3つ目のトピックに決めて、あとの2つは読むことすら放棄。速攻で論旨を固める。スピーチをスタートしてからは、決めた論旨に沿って論述したが、なんと1分半ほどで話し終えてしまった。このペースでは時間が余るやんけ、と気づいたけど、余計なことを付け加えずに話し終えたのは良かったかも。スピーチが終わり、質疑応答となったが、これが苦戦したところ。私の論述に対する試験官からの「じゃ、こういうケースはどう考えるべきか?」みたいなツッコミにあまり完全には論破できなかったり、「じゃあ、どうすれば状況は改善するか」みたいな質問にもフツーの回答しかできなかったりしたが、まぁ英語の試験だから、ディベートみないなロジックは求められておらず、一般の社会人としての受け答えを英語できればええっちゅうことでしょうな。試験結果がオンラインで発表されることを知らず、家族に指摘されて確認したら合格していた次第。

先日、中学1年の時に英語を教わった恩師と30年ぶりに再会したら「最近は、Google翻訳なんかの精度が高くて8割方、実用に耐えるから、もう英語は勉強せんでええで。むしろ数学とか他の教科の方が大事や」というショッキングなことを言われてしまった。先生そんなん言いますか!まぁ、それもある一面では間違ってないと思うけど。んー、どうなんやろ。

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