DuoRama Standards

布川俊樹(gt)&納浩一(ba)の”DuoRama Standards”。このコンビによる最新アルバムで、タイトル通りスタンダード曲を中心に演奏したアルバム。
DuoRama Standards
全曲を通して、布川節が炸裂という感じであるが、特にこのアルバムでは太い音色で男らしいサウンドが印象的。やはり、コーダルなプレイでありながらコンテンポラリーな色彩を感じさせる独自のスタイル。納氏のベースも、グイグイと前進するグルーヴを生み出し、自由に歌う感じ。

ちなみに、このアルバムは布川氏によるギター教則本とも連動しており(教則本は今のところ、オンラインや書店での販売はされていない模様)、これがまた、とても勉強になる。私がバイブルとしている「続・目からウロコのジャズギター」(菅野義孝・著)とはかなり異なるアプローチやフレージングが多いし、わかりやすい解説もついているので、視野を新たに広げることができる。「はぁー、そういう考え方で、こういうフレーズが出てくるのか」と納得しながら読み、聴くことができる。Lydian7thとか裏コードのマイナーコンバージョンとか、繰り返し姿を現すフレーズなんかもあり、プロもある程度はパターン的な発想でアドリブを組み立てているのだということもわかってくる。よっしゃ!(何が?)

おっ、そういえば、もう秋(今更!)。芸術の秋、意識的に演奏と鑑賞を堪能しよっと。

Jazz at Sanjo

Jazz at Sanjoが開催された。9月12日(土)の昼頃から晩まで、メイン会場の京都文化博物館と14のサブ会場で、プロやアマが入り乱れて演奏を聴かせるイベント。

今年は、Koto Trioでの演奏に加え、スタッフしても参加させていただいた。事前に定例ミーティングを重ね、チラシやパンフの準備を実施。前日はリーダーUさんの指示のもと、学生スタッフと一緒にいくつかのサブ会場に機材を搬入。休憩時間に学生スタッフと会話したが、みんな若いが音楽への情熱はすごい。音楽に関する知識も、すごい。しかも、礼儀正しくて驚いた。いいなぁ。

さて、当日朝、社会人や学生のスタッフが京都文化博物館に集合。機材もどんどん運ばれてくる。博物館の別館ホールに入り、全体ミーティングの後、会場の設営。LINEで連絡が飛び交う。機材運搬用の車がトラブルで動かなくなった、とか、なんかいろいろある。私も、責任者として担当していた会場のPAが急遽、別のサブ会場に駆り出されたので、自分ひとりでやることになったりした。前日に説明きいといてよかった。

Bunpaku文化博物館別館ホールはこんな感じ。風情があって、いい建物。学生時代に過ごしたギタークラブのBOXがあった学生集会所も、昔はおそらくこんな感じだったに違いない。ボロさが違ったけど・・・

さて、座席へのビラ置きなどをしてから、昼前に、自分が担当するサブ会場JEUGIA Basicに移動。ここで自分も演奏することになっている。到着してLINEを確認したら、会場で配布するチラシとパンフを持って来なければならなかったと判明。後で駆けつけてくれた学生スタッフFさんに頼んで、取りに帰ってもらった。ゴメン。

Jeugiabasic司会進行をして、13:00に一組目の演奏開始。たなべようこトリオ(ヴォーカルトリオ)。14:00からは、富山県からの2GtAsの演奏。上手い。次に自分が演奏するのに、ヤバいやないか。

15:00からいよいよ自分のバンドKoto Trioの演奏。司会とMC、どっちもまとめてやっちゃう。前に演奏されたバンド2GtAsの皆さんが残って聴いてくれていて、緊張してしまう。ま、緊張というわりには大きな破たんもなく弾いたのであるが、それでもやっぱり、本番っちゅーのは、思ったような演奏はできないもんである。事前に練習してみたことはほとんど出てこない。ベース川村さんが車を取りに行っている間に、ギター野本さんと二人でパイプ椅子に座って反省会。

野本さんと川村さんが帰った後、学生スタッフFさんと機材の片付け。搬出はしばらく待つようにとの指示があったので、しばらくは店内で本を見たりして待機。そうしているうちに若いスタッフが駆けつけてくれたので、皆で機材を搬出。JEUGIA Basicの店長に挨拶をして退出。とても気さくで感じの良い店長さん、本当にお世話になりました。このJEUGIA店舗は、音楽と本とに囲まれた、天国のような場所。またちょくちょく来ます。

会場の責任者でもあったし、演奏者でもあったので、事前に昼飯を食うという気には全くなれなかったのだが、片付いたとたんに苦しいくらいに腹が減ってきた。文化博物館に戻る途中にコンビニで蕎麦とおにぎりを食って、半分だけ生き返った。

Bunpaku_entrance文化博物館に戻ったら、やっぱり疲れがどっと出てきて、スタッフルームで座ったままどよーんと休憩。他にも同じようなスタッフが机に突っ伏してダウンしてたりする。そうこうしているうちに、新風館での機材撤去のヘルプ依頼がLINEに投稿されたので、駆けつけて機材片付け。リーダーUさんがサブ会場から何回かに分けて回収してくる機材を車から降ろしては片付ける。

新風館での作業を終えて、再び文化博物館へ。最後の組の演奏が終わり、椅子や機材を撤去。

スタッフ全員で記念撮影して、拍手。いやほんま、お疲れ様でした。

そこから移動して、打ち上げ。リーダーのヴォーカリストKさんの発声で、皆で乾杯。ビールが美味い。2時間ほど飲み食いして盛り上がって、解散。終電で帰宅した。

ジャズフェスティバルのスタッフというのは初めての経験だが、本当に楽しかった。リーダークラスのスタッフは本当に大変だったろうと頭が下がる思いである。いろんな課題はあると思うので、来年度にどのように改善してゆくか、これまた楽しみである。

あ、演奏もグレードアップしないと。

STEVE GADD BANDライヴ

STEVE GADD BANDのライヴに行ってきた。2015年9月8日、場所は大阪CLUB QUATTRO。

Steve Gaddは、NY州Rochester出身、Rochester大学Eastman School of Musicで学んだという経歴だから、かの地に2年間住んでEastman Schoolでジャズギターを習った私としては、勝手に大先輩として親近感を抱いているのだ。

Eastman Schoolでの私のジャズギターの師匠Bob Sneider氏もやはりSteve Gaddとは親しいってことだし、更にはLarry Goldingsとも親しいとのこと。

遅ればせながら、8月末にチケットを購入し、このバンドのCDも入手して予習した。メンバーは次の通り。

  • Steve Gadd (dr)
  • Michael Landau (gt)
  • Larry Goldings (org, key)
  • Walt Fowler (tr)
  • Jimmy Johnson (ba)

さて、ライヴ当日。会社を定時に退出し、CLUB QUATTROへ直行。「全席自由席」とのことだから、早めに行こうと思ったのだ。ところが、会場の受付に行ってみたら、「チケットに記載の整理番号順に案内します。会場までは時間がありますので、あとで来てください」というので、いったん退散し、泉の広場近くの喫茶店へ。コーヒーを飲みながら、同じライヴを聴きに来る予定のギター野本さんにメッセージを出して、読みかけのジャズ本を読むという優雅な時間を過ごす。そうしているうちに、野本さんも喫茶店に合流。いつものようにジャズ談義で盛り上がって、開場時間頃に再び会場へ。

受付に到着したら、今度はもう、長蛇の列。10Fの受付から階段に沿って行列が5Fまでつながっとるがな。なんじゃこれ。そして、整理番号順に案内と聞いてたのに、「1番から190番までのお客様は入ってください」とのおおざっぱな案内。行列は整理番号順じゃなくてきた順に並んでるし、誰が何番なのかわからんし、結局、何のための整理番号かさっぱりわからん。もっとちゃんとシステマティックにやってほしいよな、みたいな声があがる中、ようやく受付を通過してホール入り。カウンター近くの、わりとステージがよく見える席に着く。

ビールを飲みつつ、開演を待って、ついにバンドメンバー入場。セットリストはこんな感じであった。Steve Gaddによる曲名紹介、Rochester訛を感じて、なんか嬉しい。特に「Elegant」の発音に訛を感じたな。

  1. The Windup
  2. The Long Way Home
  3. Green Foam
  4. Desu
  5. Africa
  6. Duke’s Anthem
  7. Way Back Home
  8. Ask Me
  9. Elegant Square
  10. Sly Boots
  11. (アンコール)不明

CD聴いたときから思っていたのだが、このバンドは、もうジャズというジャンルの範疇なのかは、よくわからん。まぁそんなことはどうでもよくて、バンドとしてのサウンドのバランスとかがとても心地よい。もちろん全てのメンバーが一流だからそれぞれの個人技は素晴らしいはずなのだが、名人技を順番に聴かせてゆくスタイルではなく、アンサンブルとしての音楽を聴かせるバンド、という印象。

終演後、サイン会がセッティングされていたので、これまた長いこと行列で待って、持参したCDにサインをもらった。全メンバーと会話したのだが、全員が、すっごく感じのいい人々。さっきまでの演奏中の真剣な顔つきとは打って変わって、普通のアメリカ人のおっちゃん達って感じ。Walt Fowlerはにこやか。Jimmy Johnsonは挨拶しながら握手したとたんに突然「君、楽器やるのか?」と聞いてきた。「ええ、少し」「何を弾くの?」「ジャズギターを」「そうか!握手した時の手の構えが、楽器を弾く感じだと思ったぜ」とのこと。ホンマにそうなの?「いや、自分でもそんなこと知らんかったわー」って言ってるうちに、Jimmyが隣のギターMichael Landauに「彼、ギター弾くんやって」と告げて、Michaelがこれまたすっごく感じの良い笑顔で挨拶。Larry Goldingsには師匠Bob Sneiderの話をしたら「よく知ってるよ。彼の兄さんのJohnもよく知ってる。一緒に演奏してるよ」とのこと。最後にSteve Gadd。やはりBob Sneiderの話をして、「Rochesterに2年間、住んでたんやで」と話すと、「(Rochesterは)寒いよねー」って反応。「こいつ、Bob Sneider知ってるらしいぞ」と隣のLarry Goldingsに声かけてた。演奏を聴いても、近くで会って話しても、とても70歳とは思えない若さを感じる。

ちょっとした手違いがあり、サインはジャケットとブックレットの2つに分かれてしまった。どっちか1つに5人のサインを揃えるでしょ、普通。Steve GaddとMichael Landauのサインは両方に書かれた。うーん、ま、いいか。

またギター野本さんと電車で音楽談義で盛り上がりながら帰宅し、またビール飲んで寝た。

翌日も、復習と称して通勤中にこのCDを鑑賞。うーん、やはり、どこかにありそうでなさそうな、ユニークなサウンドだ。

ちなみに、このバンドメンバーでの録音は2枚あり、この日の演奏曲は全てこの2枚に収録されたもの。ジャケットは1作目のGadditudeの方がいいな。

ガッドの流儀

70 ストロング