布川俊樹(gt)&納浩一(ba)の”DuoRama Standards”。このコンビによる最新アルバムで、タイトル通りスタンダード曲を中心に演奏したアルバム。
全曲を通して、布川節が炸裂という感じであるが、特にこのアルバムでは太い音色で男らしいサウンドが印象的。やはり、コーダルなプレイでありながらコンテンポラリーな色彩を感じさせる独自のスタイル。納氏のベースも、グイグイと前進するグルーヴを生み出し、自由に歌う感じ。
ちなみに、このアルバムは布川氏によるギター教則本とも連動しており(教則本は今のところ、オンラインや書店での販売はされていない模様)、これがまた、とても勉強になる。私がバイブルとしている「続・目からウロコのジャズギター」(菅野義孝・著)とはかなり異なるアプローチやフレージングが多いし、わかりやすい解説もついているので、視野を新たに広げることができる。「はぁー、そういう考え方で、こういうフレーズが出てくるのか」と納得しながら読み、聴くことができる。Lydian7thとか裏コードのマイナーコンバージョンとか、繰り返し姿を現すフレーズなんかもあり、プロもある程度はパターン的な発想でアドリブを組み立てているのだということもわかってくる。よっしゃ!(何が?)
おっ、そういえば、もう秋(今更!)。芸術の秋、意識的に演奏と鑑賞を堪能しよっと。