先日のセッションで聴いたFred Herschの曲”Free Flying”。知らなかったので、音源を探して聴いてみた。Fred Hersch & Julian Lageのアルバムに収録(アルバムタイトル曲)。
この二人のデュオやこのアルバムの存在自体は知っていたものの、ちゃんと聴いたことはなかったのだが、なんでこんなに素晴らしいアルバムを知らんかったのかと反省。ギター弾きとして気になるJulian Lage、最近のスタイルに移行する前の頃の演奏で、ジャケットを見るとLinda Manzarのフルアコを弾いているのがわかるが、その音楽の根元はやはりJulian Lageそのもので、現在のスタイルにつながるものがある。生命力あふれる歌心がたまらん。
あのBill Evans & Jim Hallの名盤Undercurrentと比較される評論が多いようだが、取り上げている曲の曲想が異なるから、比較は難しいのではないか。Undercurrentはスタンダード中心、Free FlyingはFred Herschのオリジナル中心。むしろ、この盤での曲と演奏はPaul Hofmann & Bob Sneiderのデュオのサウンドの方向性に共通するものがあって驚いた。ピアノの詩人的なFred HerschとPaul Hofmannの共通性、キレと歌心のJulian LageとBob Sneiderの共通性。
これだけ「間」を作りながら音楽を前進させる演奏っていうのは、すごい。こういうことができなくて、私のような下手くそは、意思のない音をどんどん突っ込んでしまうのよね。