弦楽四重奏団Kronos Quartetによる、MONK曲集。このKronos Quartetは、学生時代(うーん、よくよく考えると20年以上前だ・・・ショック!)によく聴いていたのだが、この盤の存在は数年前に知ったのだった。聴こうと思いつつ、なんか後回しにしていたのだが、ついに聴いた。
1. Well, You Needn’t
2. Rhythm-A-Ning
3. Crepuscule With Nellie
4. Off Minor/ Epistrophy
5. ‘Round Midnight
6. Misterioso
7. It Don’t Mean A Thing (If It Ain’t Got That Swing)
8. Black And Tan Fantasy
9. Brilliant Corners
クロスボーダーな音楽を自在に演奏するKronos Quartetだから、Monkももちろん独自の美学に納めた素晴らしい演奏。ジャズ的なインプロヴィゼーションは聴かれないものの、弦楽四重奏にコンヴァートしたMonkの普遍的な音楽の魅力が堪能できる。例えば、わかりやすい(というか、聴く前から容易に予想していた)’Round Midnightの美しさ。これはもう、ジャズとかクラシックとかいうジャンルを超越した、大人の音楽だ。
全曲を通して、Monkの音楽の奇妙な一面をわざとらしく見せつけず、どちらかというとエレガントな演奏でまとめているのだが、これもKronos Quartetの独自の路線を突っ走る感じで、好感が持てる。例えば、Monkの音楽の良さがよくわからないというリスナーにとって、この盤からMonkに入ってみるというのは、大いにアリだと思う。Monkによる作曲でないものも一部、含まれているが、アルバムとしては統一感のある仕上がり。
Kronos Quartetについては、前述の通り、この20数年間、聴いてきたので色々語りたいことはあるのだが、発散するとキリがないので、とりあえず今日のところはこのMonk曲集のみについて呟いて終わりにしとこ。