小説いろいろ

3月に、思いがけず入院することがあったので、久しぶりに小説を読んだ。もともと本は好きなのだが、最近は通勤電車では音楽を聴いたり音楽関係の本を読むばかりで、小説から離れていた。しかし病院の売店で本を眺めているうちに、やっぱり読みたくなって、数冊を買って読むことにした。
ビタミンF (新潮文庫)
重松清「ビタミンF」。実は、重松清の本を読むのは初めて。わりと人気あるし、今更「初めて読んだ」って書くのも恥ずかしいくらいだが、ま、初めてなのだ。家族をテーマにした短編集。本格ミステリが好きな私としては、各編の結末が完璧じゃない印象を抱いたが、ミステリじゃないから、これはこれでアリなのだろう。実際、リアリティはあるし、主人公に感情移入しながら読了。

分身 (集英社文庫)
東野圭吾「分身」。東野圭吾は、これまでにもいろいろ読んできた。漢字二文字のタイトルが多いから、これも読み始めてから「あっ、これ、読んだことあるやんけ!」とならないように用心した。東野圭吾は、当たり外れがあるっちゅうのが個人的な印象だが、この作品は、その中間かな。謎を秘めた登場人物がどんどん登場し、気が付けばどんどん読み進めてしまっているというパターンはいつも通りだ。要するに、面白かったということか。

光媒の花 (集英社文庫)
道尾秀介「光媒の花」。連作短編集。どの短編もなかなかスリリングで面白い。それ以上はネタバレになるから、ここには書けへんな。私が読んだ道尾秀介の作品としては「シャドウ」に続いて二作目。これだけで判断するのは無理があるが、この作家は、短編の方が上手いかも。

そうこうしているうちに、無事、退院したのだが、しばらくは通勤電車でのミステリ読書は続いている。

第7回びわこジャズフェスティバル出演

第7回びわこジャズフェスティバルin東近江に出演させていただいた。

今回は、「近江鉄道JAZZトレイン」での野本さんとのギターデュオと、「トライアングル・ステージ」でのKoto Trio(ギター野本さん、ベース川村さんとのトリオ)。

JAZZトレインでの演奏は初めてで、なんかワクワクしながら八日市駅に到着。すると、なんとギター野本さんが電車を乗り間違えたので間に合わないかもしれないという連絡。ホンマかいな!フェスティバルのスタッフさんに色々と相談した結果、野本さんはギリギリの列車で到着できるはずだということが判明。少し安心した。

いやぁ、こういう時のために、完全なギター独奏っちゅうのは練習しておくべきだと痛感。Joe Passみたいなやつね。スタッフさんには「(野本さんが間に合わなければ)ギターソロやったら?」と気楽に言われたのだが、「いやぁ、ボク、無理です」と言ってひたすら野本さんを待つばかりであったのが、何か悔しい。

そろそろ時間です、という感じで、スタッフさんに連れられて改札から入ってホームへ。天気も良いし、めちゃくちゃ気持ちいい。

少し早すぎたみたいで、前の列車が到着、出発。のんびり待っている間に、私の次の列車で演奏するお兄さんが登場し、一緒に世間話。

そうこうしているうちに、JAZZトレインがホームへ。機材を積み込んでセッティングをしかけたところで、野本さん登場。間に合った。よかった。

ドタバタしている間に、JAZZトレイン出発!八日市駅から近江八幡駅までの片道20分、往復40分のステージである。

黒いオルフェから始め、スタンダードを数曲。車窓から外を眺めたりもしたいところだが、それほど余裕はない。時々、電車の揺れがあり、手元が狂うが、まぁ許容範囲内か。

近江八幡駅での停車中もとりあえず何か弾こうということで、ブルースなどを演奏。往路はお客さんは少なめだったが、八日市駅までの復路は座席はほぼ埋まった感じで、ありがたい。無事に八日市駅に到着し、片付けて退散。

次のトライアングル・ステージに向かう。ベース川村さんがぎっくり腰再発で大変らしいとの連絡。ベースを車から搬出するのが一人でできないとのことで、野本さんと二人で運び出して、前の出演者の演奏を聴きながら少し待つ。川村さん腰が痛くてしんどそう。

さて、前の出演者の演奏が終了し、セッティング開始。昨年はこの店で立って演奏したのだが、やっぱり座った方がフォームが落ち着くので、今回は椅子をセットした。準備完了し演奏をスタートする頃には、客席はほぼ満席に近い状態。ありがたいことです。

今回、私の希望でバラードを2曲も入れてしまったので、ちと長い印象だった。どうしてもやりたかったのが、Moonlight in Vermont。これ、RochesterでBob Sneiderのレッスンを受けていた時にコードソロの題材として演奏したもので、当時はボロボロで弾けていなかったし、わけがわからん感じだったのだが、曲は大好きで、春には車でVermont州に旅行に行ったくらいだった。

Vermont州こんな感じ。寒々しい画像であるが、実際はホンマ美しい所なのだ。そして、このMoonlight in Vermontはメロディも歌詞も何とも美しい。いずれは必ず人前で弾こうと思ってたので、まずは悲願達成。

そうやってのんびりしているうちに時間もなくなってきて、最後のアランフェス協奏曲は、私はソロなしで演奏。何とか時間ギリギリで弾き終えた。

終わってからトリオ3人で喫茶店でお茶飲みながら「練習せなあかんなぁ」「リズム弱すぎるなぁ」などと反省会。さぁ、次のライブに向けて、練習じゃ。

Boulez Conducts Ravel and Debussy

Boulez Conducts Ravel and Debussy
最近、BOXセットがやたら安いのでいくつか買ってしまったうちの1つ。Boulez指揮による録音は、自作自演と現代もの以外だと、マーラーとかストラヴィンスキーなどを持っていて、特にマーラーの交響曲なんかはとても気に入っていたので、ドビュッシーとラヴェルのこのセットを買った。

6枚組で2,000円台だから、どう考えてもお買い得。まだ全ては聴いていないのだが、この人の演奏の色彩感とか、透明感とか、ちょうど良いくらいの重さと軽やかさとか、やっぱり良い。

ギターデュオ

今朝は、変な夢を見た。ジャムセッションに参加しているのだが、久々なので緊張していて、何を弾かせてもらうか、焦りながら思案しているという夢。酒バラかなぁ、とか思いながら、結局何も弾かないまま、目が覚めた(苦笑)。なんか弾かんかい!妙にリアリティがあって、イヤな夢だ。

さて、今年のびわこジャズフェスティバルでは、「トライアングル」でのトリオ演奏に加え、「近江鉄道JAZZトレイン」でギターデュオをやらせていただくことになった。

ジャズギターデュオって、人前ではほとんどやったことないな。クラシックギターではしょっちゅうやっていたが。で、先日、長浜VONでやってみたのであるが、なかなかコンピング(バッキング)が難しい。4つ刻みだと、何かシンプルすぎて嫌やし(ちゃんとできるようになってから、言え!と言われそうだが)、かといってベースがいる時のようなコンピングではビートが刻めない。

Jim Hall & Pat Metheny

このJIM HALL & PAT METHENYを聴きながら、ヒントはないかと考えているが、こういう風に相互に絡み合うというのは、なかなか難しそう。

ライブ@VON(滋賀県長浜市)

滋賀県長浜市の巴蕪亭VONにて、トリオのライブ演奏をさせていただいた。ママ程さんが切り盛りされている、JAZZ&PIZZAの店。

この店では、この前の夏にも同じトリオでライブをさせていただいた。画像は、日が落ちてから撮影したもので開店前なので暗いが、とても明るくて賑やかな店なのだ。

夕方に、ギター野本さんと車で長浜へ向かう。途中、北陸自動車道への分岐を忘れてジャズ談義に夢中になっており、関ヶ原までたどり着いてしまった!

関ヶ原から下道で長浜へ。しかしわりと早く到着できたので、当初の予定通り、野本さんと晩飯。住茂登で、定食。小鮎の天ぷら、のっぺい汁、湯葉のあんかけうどんなどで、美味い。

食事の後、VONに入ろうとしたが、まだ、開いていない!そうこうしているうちにベース川村さんが到着、そして外出をされていたママさんも到着。

店に入ってセッティング。今回は、びわこジャズフェスティバルでの曲目を中心に演奏させていただいた。音量調節が難しい。おまけに、D音あたりで、やたらとハウリングを起こすので苦労した。まぁ、演奏も課題山積ではあるのだが・・・

野本さんとのギターデュオもやった。練習なしのぶっつけの2曲は、やはり出来が悪い。もっと練習しておかなければ。

店内は、家族連れや常連さんなどで賑わいを見せていた。我々の演奏に集中して耳を傾ける感じではなかったのが、何となく幸いであった(もっと、「聴いてくれ!」といえる演奏にしなければならんのだが)。

帰りは天気予報通りの雨。一時、かなり激しく降った。京都市内に入り、蹴上から南禅寺近くを通ったのだが、雨でも散っていない夜桜がとてもいい感じだった。

また、練習、練習!

作家の住まい

「作家の住まい」。小説家や作詞家、デザイナーなど、創作活動をしていた人々の住まいを紹介する本。写真や間取り図に加え、家族のエッセイなどが紹介されている。いずれも、見た目はそれほど特別な書斎という感じではないが、それぞれにこだわりやポリシーがあったりして、面白い。

音楽好きにとっては、武満徹の自宅も特に興味深い。古いアップライトのピアノ、その横の書棚など、世界的なこの作曲家の仕事場がとても素朴であったことが印象的。でも、その作風と同じ雰囲気ともいえるか。

作家の住まい (コロナ・ブックス)

あぁ、久しぶりに武満徹、聴こうかな。クラシックギターの練習の調子が良くなってきたら、また武満作品も演奏してみよう。
武満徹:ノヴェンバー・ステップス

菅野義孝 ソロ・ギター・スペシャル・アレンジ

菅野義孝先生の「目からウロコのジャズ・ギター」シリーズの「ソロ・ギター・スペシャル・アレンジ」。タイトル通り、ギター一本でジャズのスタンダード曲を演奏するためのアレンジ譜面集。取り上げられたスタンダードは30曲、CDも付き。

アレンジは難易度が3段階に分かれているが、いずれも非常にわかりやすいアレンジなので、あらゆるレベルのプレイヤーにとって勉強になると思う。「目からウロコ」シリーズに一貫した発想で、シンプルな考え方や手法をどんどん応用するということが実践されているので、この譜面集でソロアレンジを練習すれば、この30曲以外の曲でも自分でアレンジできるようになると思う。

イントロとエンディングもアレンジされているので、これも非常に参考になる。

「目からウロコ」「続・目からウロコのジャズ・ギター」でアドリブ・ソロやコンピング(バッキング)などについて練習し、この「ソロ・ギター・スペシャル・アレンジ」でソロのアレンジを練習すれば、ひととおり、あらゆるフォーマットでのジャズギター演奏ができるようになるはずだ。

ちゃんと練習すれば、だが・・・私自身、まだまだだ。しかし、あれこれ教則本に手を出すよりも、この「目からウロコ」シリーズを繰り返し味わって練習することで、一定のレベルに達することができるはずなので、迷わず続けようっと。

目からウロコのジャズ・ギター ソロ・ギター・スペシャル・アレンジ(CD付)

Fernandes爪やすり

最近はクラシックギターもぼちぼち再開したりしているので、爪の手入れはある程度真面目にやっておこうと思っているのだが、ちょっと油断すると伸びてしまって、爪切りで短くしてからガラスやすりで磨くという、ちょっとズボラなことを繰り返していた。

気が付いたときに手入れができるように、Amazonで見つけたFernandesの爪やすりを入手した。
FERNANDES ( フェルナンデス ) NF-550 / ネイル・ファイル カバーキャップ付 つめやすり
これの粗い面でガリガリッと長さを調節し、細かい面でなめらかにする。そして、ガラスやすりで更になめらかにすると、ちょうど良い感じ。以前は紙やすり(1500番か2000番だったかな?)で仕上げていたが、やはり紙やすりも必要なのかな。

いずれにしても、機能も携帯性も良い品だ。

2015年計画

さて、2014年の振り返りに基づき、2015年の計画を次のように設定する。

1.練習
(1)レパートリー拡充
 レパートリーという考え方を、少し変えることにした。暗譜していなくても、とりあえず譜面を見たらメロディ、アドリブソロ、コンピングができる、という曲を増やすことにした。で、2015年の計画は、セッションの現場ですぐに使えるジャズ・スタンダード・コレクション100 の曲を全てやること。そうすると、週に2曲、マスターしていかなければならない。既に知っている曲も少なくないものの、なかなかのボリュームだ。この100曲に対して、次項以降の(2)~(4)を練習する。

(2)アドリブ
 続・目からウロコのジャズ・ギター[実践編](DVD付) (jazz guitar book Presents) のアドリブ例で、気に入ったものは全部コピる。その他の手持ちの譜面からもコピー。

(3)コンピング
 コンピングも、やはり続・目からウロコのジャズ・ギター[実践編](DVD付) (jazz guitar book Presents) の中から気に入ったものをコピる。アドリブとコンピングの練習の一環として、ルバートなソロでJoe Pass風に演奏する。

(4)イントロ、エンディング
 (1)の曲に対して、イントロとエンディングをつけられるようにする。コンテンポラリージャズギター(2) なんかも参考にはしたいと思うが、どちらかというとシンプルで幅広く応用できるようなパターンをいくつかストックすることとしたい。

(5)any key
 曲のキーを即座に変えて演奏する。曲のコード進行を度数で憶えておき、任意のキーで演奏する練習。YouTubeでスタンダード曲を検索してヴォーカルものを選ぶと、自ずとこれを練習することになる。

 
2.演奏
(1)ジャズフェスティバル
 びわこジャズフェスティバル、大津ジャズフェスティバル、京都三条ジャズフェスティバルには出演できるようにする。特に京都は、前回は採用されたものの、レベルは高い気がするので、エントリ前にちゃんと音源を準備することが必要だろう。

(2)ジャムセッション
 2014年は、結局、全然ジャムセッションに行かなかった。バンド以外のプレイヤーとのセッションは重要なので、2015年はちゃんと行こう。最低でも2か月に1回は行くこととする。

ちゅーことで、2015年も前進あるのみ。

2014年の振り返り

さて、2014年の振り返り。いつも通り、目標に対する振り返りをやってみる。

1.ジャズフェスティバル出場
 4月のびわこジャズフェスティバル、10月の大津ジャズフェスティバルに加え、今年は9月にJazz & Jazz Kyoto(京都三条)にも出演することができた。これは、目標達成。ただし、この京都での演奏は、妙に緊張してしまったことが反省点。

2.レパートリー拡充
 フェスティバルごとに初めての曲を数曲ずつ演奏した。しかし、年初に企んだ、「マスターすべき曲を決めて、取り組む」ということができていない。なので、達成したのかどうか測定できない。来年の目標は、もっと測定可能なものにしなければならん。

セッションの現場ですぐに使えるジャズ・スタンダード・コレクション100

3.アドリブ
 「一週間に1フレーズ」、そんな目標を設定していたことを、今、知った。なので実行していなかった。アドリブは手癖のもので誤魔化しているのが現状。これでは発展しない。
 しかし、一週間に1フレーズというならば、ソースをどうするか、決めておかないといかん。

4.コンピング
 ネタは、続・目からウロコのジャズ・ギター[実践編]
を中心にちょこちょこと身につけたと思う。ただし、そういったネタを自然に曲の中に取り入れるには、もっと練習が必要。

5.any key
 あー全然できてない(苦笑)。

これら振り返りを踏まえて、2015年の目標を決める。