まだまだ夏だと思っていたら、もう9月になってもーた。秋のジャズフェスティバルの季節がやってくる。関西のジャズフェスティバルでは、毎年トップバッターは京都のJazz at Sanjo。私も数年前からボランティアで事務局の仕事をやっている。 “Jazz at Sanjo 2018もうすぐ” の続きを読む
2度目のGrammy Museum
Los Angeles出張のついでにGrammy Museum(グラミー賞博物館)。昨年も行ったけど、今年も再び行った。なぜなら、ちょうど特設コーナーでJohn Coltraneを特集していたから。 “2度目のGrammy Museum” の続きを読む
Pat Metheny – NEA Jazz Master Acceptance Speech
Pat Methenyが2018 NEA Jazz Mastersの一人に選出されて、そのTribute Concertの映像がNEAによって公開されている。 “Pat Metheny – NEA Jazz Master Acceptance Speech” の続きを読む
Jazz at Sanjo vol.17 始動
数年前から事務局スタッフとして関わっている京都のジャズフェスティバル”Jazz at Sanjo”、今年も色々なことが具体化し始めた。
開催は2018年9月17日(月祝)。メイン会場は例年同様、京都府立文化博物館の別館。サブ会場は三条通周辺の飲食店など。 “Jazz at Sanjo vol.17 始動” の続きを読む
L.A.出張でGRAMMY Museumなど
Los Angelesにて開催のAnime Expo 2017に出展するため、約一週間の米国出張をしてきた。 “L.A.出張でGRAMMY Museumなど” の続きを読む
Jim Hall逝去
尊敬するJim Hallが、12月10日に自宅で亡くなった。
Jim Hall, Jazz Guitarist, Dies at 83
享年83。最近の映像では、さすがに指の動きに衰えが感じられてはいたが、それでも現役のトップクラスのプレイヤーだっただけに、ショックだ。来年1月にはRon Carterとの来日公演も予定されていたし。
Jim Hallのライブには行ったことがないが、CDは聴きまくってきた。これからも聴き続けるだろう。好きなアルバムは、まぁ月並みだが次の通り。ジャズギターを弾く人間なら、これら全て必携の教科書だと思う。
Bill Evansとのデュオの傑作”Undercurrent”。これはもう、他に類を見ない美の頂点。ピアノ+ギターというデュオはたまにあるが、この境地にまで至ったものはないと思う。
“Concierto”、いわゆるアランフェス協奏曲。Rodrigoの名曲を題材に、Jim Hallがそのユニークなスタイルを披露する。独特な「間」やリズムを聴かせつつ、落ち着いた大人のサウンドを展開。
Ron Carterとのデュオの傑作”Alone Together”。これも、ベース+ギターというデュオの頂点に立つ作品だ。シンプルで地味な編成なのに、これほどまでに広がりを創り出すJim Hallのギター。驚きだ。
ついに生で見ることができなかったJim Hallだが、ジャズギターに対する考え方は、これらのCDから多く学んだ。聴けば聴くほど、発見がある。
ご冥福を祈ります。
Mike Moreno Workshop
2013/05/29(水)19:30~、Mike Morenoのジャズギターワークショップに参加してきた。コンテンポラリーなスタイルのギタリストならこの人、という感じでよく語られる注目のギタリスト。
開場の20分ほど前に会場の三木楽器に到着してしまい、どうしようかと思ったら、既にギターを持った人々が数人並んでるではないか。早めに来てよかった、と思いながら列につく。
開場時間となり、2階にぞろぞろと入り、一番前の席を陣取る。一人一台、ギタースタンドを貸してくれたので皆、席の前に自分のギターを置く。ギターを持参しているのは10名足らずで、二列目以降はギターなしでの参加者。でもかなりの人数だ。ざっと見た感じでは、全部で70人くらい、あるいはそれ以上か。いかにこのギタリストが注目されているのかが、伺える。隣のギター持参のお兄さんが「めちゃくちゃ楽しみですね!」と話しかけてきた。なかなか熱い、いいねぇ!
さて、19:30になってMike Moreno登場。まずはT.MonkのEvidenceを演奏。トレードマークの浮遊感と潤いのある音色が、ソロギターの聴きやすさにつながっているようだ。心地よいグルーヴ。
ここからは、予想外の展開で、愛器Marchioneについての話。ルシアーMarchioneとの出会い、この楽器を製作してもらうまでの過程、完成してからの評価、などなど。Marchioneからの一方的な求愛(?)で製作されることとなったこの楽器、自分が注文をつけた点として、セミホロウのギターで、too acousticでないこと、サステインが十分にあること、ミッドレンジの音がしっかりしていること、一部の仕様についてGibson335と同じにすること、などを説明。実際に音を出しながらの説明で、説得力あった。三木楽器、いやMarchione恐るべし。
次に、Marchioneの新作が入荷されたとのことで、それをMikeが演奏し、コメント。いかにも楽器店でのイベントやな。
その後、いよいよワークショップ。Mikeからのレクチャは無し、全て質疑応答で進めるという、これまた予想外のスタイルだったが、これは結果的にはよかったと思う。様々な質問があり、それに対して的確に回答し、さらにその質問から発展した話題まで話してくれたりして、とても勉強になった。私も2つ質問して、いい回答をもらった。全体として、かなり勉強になった。よっしゃ!
で、一人の参加者がMikeとセッション。結局、その他のギター持参者は、皆、ギターを並べただけで一切演奏する機会なし。なんちゅーこっちゃ。ワークショップの中心であった質疑応答が良かったので満足ではあるが、こういうスタイルだというのは、予めゆーといてほしかったな。ワークショップが終わったのが21:00頃だったので、一時間半ほどMikeは喋りっぱなしだったわけやな。お疲れ様でした。
というわけで、一人を除きギターを弾くことがなかったギタリスト達が楽器を片付け、少し休憩を挟んで、Mike Moreno Quartetによるミニコンサート。長時間のワークショップをこなした後ということもあってか、2曲だけ演奏された。しかし、さすが一流のプロ、ものすごいテンションで素晴らしい演奏を聴かせてくれた。Mikeのソロは、本当にユニークなサウンドで興味深い。アンコール?という声もあったが、”Sorry”とのことで無し。お疲れだったとも思うが、本人もそんなに盛り上がってなかったのかな?
終演後、CDにサインしてもらい、握手。にこやかに話してくれて、感じよかったが、やはりお疲れの様子。
New website of Bob Sneider
米国に住んでいた時に師事していたジャズギターの師匠Bob Sneider氏がウェブサイトを自分で作り直したらしい。まだ情報量が少ないが、これから書き足してゆくとのこと。
Bob Sneider氏は、米国の音楽大学ランキングトップのEastman School of Music(University of Rochester音楽学部)のAssistant Professorであり、同大学のCommunity Education DivisionのSenior Instructorも兼任。音楽都市ロチェスターのジャズを代表するプレーヤーの一人である。
ちょうど最近、彼のCDをあらためて聴きなおしたりtranscribeしたりしていたところ。なんかグッドタイミングな気がする。
年末には、最近の自分の演奏の録音をメールで送って「上達したな!」とコメントをいただいた。師匠に少しでも近づけるよう、これからも修行しなければならんと思う。
Jazz Conversation with Jim Hall
YouTubeにJim Hallへのインタビューがあったので、見てみた。米国のLibrary of Congressの動画で、インタビュー日は2009年3月20日、インタビュアーはLarry Abbelbaum。いろんな話をしており、面白い。
- Sonny Rollinsと今でも親交がある(自身の入院中に電話がかかってきて40分も話したとか)
- 自分の作品については、昔のものは聴くが、最近のものはあまり聴かない
- ギター作品はあまり聴かないがJulian Lageなどは聴く
- バルトークが好きやねん など
Jim Hallに限った話ではないが、語り口が、演奏と似ている気がする。Jim Hallの場合、沈黙があるのだ。時々、質問への回答の途中でふと止まっているように見えて、実は言葉を選んでいたようで再び話し始める、ということがある。彼の演奏において、休符が特別に長いわけではないのだが、時に(音は出しているのに)沈思黙考しているような、あるいは何か修行僧のような印象を受けることがある。これが彼の語り口と合っているように思うのである。
There Will Never Be Another You(田口悌治・鈴木克人)
You Tubeにアップされている、師匠・田口悌治氏のThere Will Never Be Another Youの演奏をあらためて見てみた。鈴木克人(b)とのデュオ。
田口先生のアドリブは、非常にリラックスした演奏、という印象である。決してせかせかせず、無理に音を詰め込んだりすることもせず、歌心あるプレイであり、ゆったりと聴くことができる。
自分のアドリブ練習でも、落ち着いてしっかりと「歌う」ように心がけよう・・・