Radka Toneff “Fairytales” の澄んだ空気

時々聴く、Radka Toneff(vo)とSteve Dobrogosz(pf)の”Fairytales”。

ノルウェーの歌手、1982年にこのアルバムをリリースした後に自死。という紹介をされることが多いRadka Toneff。そのRadka Toneffと、ピアノのSteve Dobrogoszがデュオで繰り広げる、限りなく澄んだ世界。

1曲目の”Moon Is A Harsh Mistress”で、完全に心を奪われる。特にこの曲の歌唱が有名らしいが、その後に続く曲すべてが素晴らしい。無駄な飾りを完全にそぎ落としたRadka Toneffのヴォーカル、同じ世界観で美しく寄り添うSteve Dobrogoszのピアノ。これだけシンプルな構成なのに、他に何もいらないと感じさせる存在感。音から受ける印象は、Bill Evans(pf)とJim Hall(gt)の”Undercurrent”のジャケットの写真に近いか。サウンドも、Undercurrentと方向性が共通する気がする。

Radka Toneffには他にも数枚のアルバムがあり、いずれも素晴らしい。どのアルバムも本当に必要な音だけを選んだサウンドを聴けるし、単なるヴォーカルアルバムではないトータルサウンドが聴きごたえ抜群。しかし、究極の1枚は、やはりこのFairytalesかと思う。

私がこのアルバムの音楽からイメージするヴィジュアルは、モノクロだが、ジャケットの絵は少し淡い色合い。妖精なんかが出てきそうな雰囲気。それはまぁいいとして、ジャケットの真ん中にぽっかりと白く空いた空間。この「間」は、このアルバムの音楽の「間」と見事に一致している気がする。

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