シンコーミュージックの「Jazz Guitar Legends Vol.1 Jim Hall」を久しぶりに本棚から出してきて読んだらやはりめっちゃ面白くて。
尊敬するJim Hallだから素晴らしいのは当たり前なのだが、他のミュージシャンへのインタビューのページでMike Moreno大先生もJim Hallを絶賛し、”The Bridge”に言及していたので、これまた久しぶりに聴いてみた。
このThe Bridge、あらためて名盤であることを実感した。1959年に活動を停止したSonny Rollinsが橋で猛練習をして復活した時のアルバムとして有名だが、そのSonny RollinsもさることながらJim Hallの演奏が素晴らしい。音数をコントロールしながら縦横にギターサウンドをフィットさせてゆく様には、聴き惚れてしまう。これを聴いていると、Sonny Rollinsが復活にあたりピアノではなくギターを(というかJim Hallを)起用したのは、明確なサウンドイメージがあったからだとわかる。Sonny Rollinsが自らの進む方向を確信し、意識していたのだな。
コンピングが単なるコンピングに終わらず、Sonny Rollinsのプレイに絡みついたり、離れたり。いつ聴いてもJim Hallの演奏はギターという楽器の立ち位置を鮮やかに提示し、圧倒的な存在感を聴かせるが、特にこのアルバムではその実力や魔力が存分に発揮されており、Jim Hallのええとこ集めました的な名盤と呼んでも良いと思う。