あーこういうムックが出ちゃうらしい。Jazz LifeやJazz Guitar Bookなんかで時々取り上げられる機材ネタを一冊にした感じなのよね。でも最新情報をまとめた本って他にないので興味津々。新たにギターを買うことにあまり興味がない私でも、こういうのはなぜか読みたくなるから、予約しちゃったのだ。 “Jazz Guitar Gear Vol.1” の続きを読む
Fusion Guitar Book
“Fusion Guitar Book” なるムックを入手。
これ、発売されることは以前から知ってはいたが、あまり興味はなかったもの。仕事帰りに立ち寄った書店で見かけて、一応見ておこうかと思って何となく手に取ってみて、気づいたら、買ってた(笑)。早速読み始めているが、文化の日から始まる三連休を共に過ごすのにピッタリの本で、大満足。 “Fusion Guitar Book” の続きを読む
Advanced Jazz Guitar 再読
久しぶりに高内春彦氏のAdvanced Jazz Guitarを読んでいる。2年ぶりくらいか?やはり、この本は面白くて、勉強になるわ。
Jazz The New Chapter
「Jazz The New Chapter ~ ロバート・グラスパーから広がる現代ジャズの地平」を読んだ。2014年2月発行のムックだから、約3年前の本か。
タイトル通りに、まずはRobert Glasterの紹介、そして、Glasperに関連する若手ミュージシャンを紹介し、さらには最新のジャズの動きをもう少し多角的に見てみるという主旨の本。
あまり認識したことなかったのだが、Glasperをはじめ、数名のミュージシャンがテキサス州出身かつ教会でのゴスペル体験をルーツとしたバックグラウンドを有するというのが興味深い。時代はテキサスなのか!?
何人か紹介されているテキサス州出身ミュージシャンのうち、Kendrick Scott(dr)。Kendrick Scott Oracle名義のものを含め数枚紹介されているが、個人て金はこの盤が、いい感じ。ギター弾きとしては、どうしてもメンバのMike Moreno(gt)の音に興味が向いてしまうのだが、このMorenoがまたいい具合に存在感があって、現在のところヘビーローテーションで聴いている。
すごいジャズには理由がある ― 音楽学者とジャズ・ピアニストの対話
「すごいジャズには理由がある ― 音楽学者とジャズ・ピアニストの対話」(岡田暁生、フィリップ・ストレンジ)を読んだ。クラシックに関する研究や著書で有名な音楽学者の岡田氏がジャズ・ピアニストのストレンジ氏にインタビューをするというスタイル。
章ごとにジャズのプレイヤーを取り上げており、彼らが「どのようにすごかったのか」をフィリップ氏が語り、岡田氏の質問に答えて対話してゆくという内容。取り上げられたプレーヤーは
- Art Tatum
- Charlie Parker
- Miles Davis
- Ornette Coleman
- John Coltrane
- Bill Evans
という順であり、ジャズの歴史の流れに沿った話が展開される。
一冊丸ごと、とても面白いのだが、個人的にはフリー・ジャズに関する考察(Ornette Coleman、John Coltrane)やCharlie Parkerの章などが特に興味深かった。「Charlie Parkerのどういう点がすごいのか?」については、師匠のPaul Hofmann氏のレッスンでも議論したことがあったのだが、ストレンジ氏はまた少し異なった視点での回答を示している。
また、この本で説明された内容について、文字だけで伝わりにくいものについては、Youtubeでストレンジ氏による実演が公開されている。動画はやや冗長な印象もあるが、本の解説と併せて見ると、なかなか楽しめる。
菅野義孝 ソロ・ギター・スペシャル・アレンジ
菅野義孝先生の「目からウロコのジャズ・ギター」シリーズの「ソロ・ギター・スペシャル・アレンジ」。タイトル通り、ギター一本でジャズのスタンダード曲を演奏するためのアレンジ譜面集。取り上げられたスタンダードは30曲、CDも付き。
アレンジは難易度が3段階に分かれているが、いずれも非常にわかりやすいアレンジなので、あらゆるレベルのプレイヤーにとって勉強になると思う。「目からウロコ」シリーズに一貫した発想で、シンプルな考え方や手法をどんどん応用するということが実践されているので、この譜面集でソロアレンジを練習すれば、この30曲以外の曲でも自分でアレンジできるようになると思う。
イントロとエンディングもアレンジされているので、これも非常に参考になる。
「目からウロコ」「続・目からウロコのジャズ・ギター」でアドリブ・ソロやコンピング(バッキング)などについて練習し、この「ソロ・ギター・スペシャル・アレンジ」でソロのアレンジを練習すれば、ひととおり、あらゆるフォーマットでのジャズギター演奏ができるようになるはずだ。
ちゃんと練習すれば、だが・・・私自身、まだまだだ。しかし、あれこれ教則本に手を出すよりも、この「目からウロコ」シリーズを繰り返し味わって練習することで、一定のレベルに達することができるはずなので、迷わず続けようっと。
中山康樹「マイルス・デイヴィス奇跡のラスト・イヤーズ」
中山康樹「マイルス・デイヴィス奇跡のラスト・イヤーズ」を読んだ。「帝王」マイルスが1975年に音楽シーンから突如姿を消してから1981年のカムバックを果たし、1991に帰らぬ人となるまでの激動の「ラスト・イヤーズ」がドラマチックに描かれており、一気に読破してしまった。
既に体がボロボロになっていたマイルスが、そんな彼を放っておけない周囲の人々に支えられながら遂に再び音楽にパワフルに向き合い、見事に復活。ひとたびステージに上がれば、病気の体に鞭打って延々と演奏を続けるという姿は、まさに「帝王」である。
過去を振り返らず、ひたすら前だけを向いてジャズという音楽を進化させ続けたマイルスが、その晩年に至ってもやはり前進し続けたドラマは、音楽ファンでなくても感動するはず。
プリンスとの交流やヒップ・ホップの導入など、マイルスの晩年の様々な逸話も紹介されており、ひたすら興味深い。
ギタリストの視点では、このJazz Guitar Book Vol.7がめちゃ面白い。マイルスを支えたギタリスト達が多く取り上げられ、インタビューがあったり、分析されたりしている。
Jazz Guitar Book Vol.36
Jazz Guitar Book Vol.36をAmazonで予約して入手。表紙は、ついに出た、Peter Bernstein。特集は「ビヨンド・ザ・バップ 新世代の王道ジャズ」。
毎号買い続けているJazz Guitar Bookだが、今号は特に充実しており、ジャズギター好きならば、絶対に「買い」だ。
何がそんなに充実しているかというと、まずインタビューがPeter Bernstein、Jesse van Ruller、Julian Lageといったストレートなプレイヤーに始まりWolfgang Muthspiel、John Mclaughlin、Robben Fordなどと多彩。
特集の「ビヨンド・ザ・バップ」では、上記の通りインタビュー記事が掲載されたPeter Bernstein、Jesse van Rullerをはじめとするギタリストのプレイのアナライズが紹介されており、これだけでもめちゃくちゃすごい情報だ。採譜もやはりPeter Bernstein、Jesse van Rullerなど。Paco de Luciaインタビューとアナライズがあるのも、これまた、いい。
菅野義孝師による「目からウロコ」シリーズは黄金コード進行編3「リズム・チェンジ」。これまた、すごい充実した記事で、ソロやコンピングのサンプルがみっちり紹介されていたり、練習のコツまでが記載されている。いいのか、こんなに書いてしまって!?
号によっては、さらっと読んで本棚に片付けてしまうことがあるこのムック、今号はこれからじっくりと読み、弾き、味わいたい。
セッションの現場ですぐに使えるジャズ・スタンダード・コレクション
「セッションの現場ですぐに使えるジャズ・スタンダード・コレクション」(菅野義孝・著)が発売開始となった。ジャズのセッションにおけるスタンダード曲集としては納浩一「ジャズ・スタンダード・バイブル」が定番であるが、そこに新たな一冊が投入された格好。
では何が新しいかというと、各スタンダード曲に対するアナライズが掲載されているところ。ここはキー〇〇に対する2-5-1だ、とか、キー〇〇に対するIIIbdimだ、とかが解説されているので、曲をおぼえたりアドリブをしたりするのには大いに役立つ。
基本的には、自分でアナライズをするが、じっくり考えた上で、どう解釈してよいか困った時に最後にこの本のアナライズを見る、というやり方をすれば、かなり頭に入ってくると思う。そして、プロのセッションホストなんかがよくやる、スタンダード曲をいきなり任意のキーで演奏するっていう技も、こういうアナライズをやっておくことでできるようになるのであろう。